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 はじめての石見銀山 タイトル−坑内の明かり

当時の坑内での照明については、江戸時代の絵や解説にも残されている。
栄螺(さざえ)の殻に、エゴマ油や菜種油を入れ、綿布や紙などを縒って芯にし、
燃す<栄螺灯(さざえとう)>を使った。
これは、出口通路の絵巻にも描かれている通りだ。

銀山絵巻

それ以前の時代に関しては、多分に曖昧な資料だが、松の木の根っこ・肥松の
松明や、松の樹液・松脂などを使ったともいう。 実際に試すと、意外にも強く明る
い炎だが、いずれも夥しい煤を発生し、健康を害したであろうことが容易に想像
できる。また、これらの炎の揺らぎは、酸欠の目印にもなったという。
そして、実験して感じたのは、サザエの殻の抜群の安定感、手頃な大きさ、焼け
焦げない肉厚の丈夫さだった。

栄螺灯 

一瞬で煤だらけ

ところで地元に<栄螺灯>のことを<らとう>と常用され、色々に転用、拡散、
蔓延しているが、果たしてそのような言葉や用例は歴史上、記録上、どこにある
のかを、私は知らない。

法螺(ほら)などの螺は、広く巻貝のことで、サザエを限定した言葉では無いように
読める。歴史辞典ではないも国語辞書に、さざえは<栄螺>とあるが、<螺>で
<サザエ>は出ない。よって<栄と螺>は離すと意味を失う。

もし<螺灯>なら、色々の巻貝を使ったことにもなり、わざわざ<栄螺>とする
必要もなかったように思う。事実、幾つかの巻貝で実験していくと、結果サザエに
行き着く。

もし、銀山の歴史に係り、銀山の歴史を売るなら、歴史は大切に解釈し、<創ら
ない方がいい>などと拘るも、出典が存在すればこれぞ<法螺>で恥ずかしい
自論になるが、知りたいところではある。

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